胃に住み着くピロリ菌。こいつが胃にいると、胃炎や潰瘍になりやすくなります。
胃炎や潰瘍のリスクを減らしたり、完全に治したければ、胃の中にいるピロリ菌の除菌が必要になります。
僕は十二指腸潰瘍になったことがあり、その際のピロリ菌検査で陽性と診断されました。
除菌に成功したので今はピロリ菌は居ないのですが、当時はちゃんとピロリ菌の除菌に成功するか不安だったのを覚えています。
本記事では、筆者の体験を元に、ピロリ菌の検査や除菌方法について紹介していきます。
なお、医学的な知見があるわけではありません。本記事はあくまで筆者の体験談になります。
そもそもピロリ菌とは一体何?
ピロリ菌とは
まず初めに、ピロリ菌とは一体なんなのか、について紹介します。
紹介と言っても、僕には専門的な知識がないので、大塚製薬さんのサイトから引用させていただきました。
正式名は’ヘリコバクター・ピロリ’。ヘリコとは「らせん」とか「旋回」という意味。ヘリコプターのヘリコと同じです。ひげの部分も回転させて移動します。バクターとはバクテリア(細菌)。ピロリとは胃の出口(幽門)をさす「ピロルス」からきています。この菌は胃の幽門部から初めて見つかりました。
大きさは0.5 × 2.5~4.0μmで、数本のべん毛を持ち、胃の中を移動します。ピロリ菌が強酸性下の胃の中で生育できるのは、胃の中にある尿素をアンモニアと二酸化炭素に分解し、アンモニアで酸を中和することにより、自分の身の周りの酸を和らげて生きています。
動画とか画像も見てみたんですが、ホントにべん毛を使って動いてました。キモい。
こんなのが自分の胃にいたなんて。
西オーストラリア大学のロビン・ウォーレン名誉教授とバリー・マーシャル教授がヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)を発見し、 2005年のノーベル医学生理学賞を受賞しました。当時、ロイヤルパース病院の病理医だったウォーレンは1979年、胃炎患者の胃粘膜に小さな曲がった未知の細菌(ピロリ菌)を発見。その後消化器内科研修医マーシャルとの共同研究により、100人の患者の組織を調べた結果、胃炎や胃・十二指腸潰瘍患っているほとんど全ての患者でピロリ菌を確認しました。
胃炎や胃・十二指腸潰瘍のほとんど全ての患者にピロリ菌が居るってのは驚きですね。
ストレスや刺激のある食べ物、胃酸の出過ぎなどが胃炎の主要因だと思っている人は未だに多いと思います。
ストレス等が要因であることに間違いはないのですが、胃炎や潰瘍の根本的な予防・治療には、ピロリ菌の除菌が必要なんですね。
ピロリ菌の症状
ピロリ菌が胃の中にいたからと言って、必ずしも症状が出るわけではないそうですね。
上でも紹介したように、ピロリ菌がいることにより胃炎や潰瘍が起きやすくなって、それによって自覚症状が出てくるそうです。ピロリ菌が胃の中にいる人のうち、約7割の人は何も自覚症状が無い状態だそうです。
ネットで簡単に調べたところによると、ピロリ菌が原因となって引き起こされる症状の中には一例として下記の症状があるそうです。
- 胃もたれ
- 胸やけ・吐き気
- 空腹時の胃の痛み
- 食後の胃の痛み
- 下痢
- 食欲不振
- おならが頻繁に出る
見事なまでに消化器系全般ですね。消化器系に不調が現れたら、ピロリ菌の存在を疑って病院に診断に行くことをオススメします。
症状の根本解決には、ピロリ菌の除菌が不可欠ですからね。
ピロリ菌の感染経路
こちらは武田薬品さんのHPから引用させていただきました。
ピロリ菌はどのような経路で、いつ人の胃に入り込むのでしょうか。
じつは、どのような感染経路であるかはまだはっきりわかっていません。
ただ、最近の研究から、口から入れば感染することは間違いないようです。
それでは、生水を飲んだり、キスでピロリ菌に感染してしまうのでしょうか?
上下水道の完備など生活環境が整備された現代日本では、生水を飲んでピロリ菌に感染することはないと考えられています。また、大人になってからの日常生活・食生活ではピロリ菌の感染は起こらないと考えられます。
ピロリ菌は、ほとんどが幼児期に感染すると言われています。幼児期の胃の中は酸性が弱く、ピロリ菌が生きのびやすいためです。そのため最近では母から子へなどの家庭内感染が疑われていますので、ピロリ菌に感染している大人から小さい子どもへの食べ物の口移しなどには注意が必要です。
僕がピロリ菌について一番心配したのがこの感染経路についてでした。
調べてみると、大人間での感染はほとんど起こらないみたいですね。子供の時に大人の食べかけのご飯をもらったり、川の水などの汚い水を飲んで感染することが多いみたいです。
僕も診断してくれたお医者さんに「子供の頃に井戸水飲んだことある?」と聞かれました(笑)
井戸水を飲んだ覚えは全くないですが、川遊びとか好きだったので川の水とかから感染してそうな気がします。
将来自分に子供ができた時のことを考えると、このタイミングでピロリ菌の除菌ができて良かったと思います。感染させないように意識して子供と距離をとってしまったり、感染させてしまって苦しい思いをさせるのは辛いですからね。
胃腸の調子が悪い世の中のお父さんお母さん、お子さんのために是非病院でピロリ菌のチェックを受けるようにしてください!
ピロリ菌の検査方法、検査体験
病院で十二指腸潰瘍と診断された際に、ピロリ菌の検査も受けることになりました。
僕が受けた検査は、呼気でピロリ菌の有無を検査する方法でした。
これが病院からもらった検査前の注意事項です。
ピロリ菌の検査方法にはいくつかあるようですが、この呼気による検査が最もお手軽な検査のようです。
呼気を2回に分けて検査用の袋に溜め込むだけです。
1回目は10秒間息を止めて袋に呼気を溜めます。
その後、薬を飲み20分横になったあと2回目の呼気を溜め込みます。
検査はこれだけ!とっても簡単です。
注意点としては、検査当日は絶飲食ということ。
水を飲むことも禁止です。
何も食べてたり飲んだりできないのは結構辛いものがあるので、検査の予約は早めの時間に取るようにしましょう。
ピロリ菌除菌にあたってやったこと
僕がピロリ菌を除菌するにあたってやったことを紹介します。
薬でピロリ菌を除菌
ピロリ菌は薬を飲むことで除菌を行います。
僕が行った病院のお医者さんの説明に依ると、ピロリ菌の除菌チャンスは2回。
1回目の除菌の成功率は7割程度だそうです。
1回目のピロリ菌除菌の薬を紹介します。
胃酸の出過ぎを抑える薬やピロリ菌を除菌する薬を3種類、朝夕の食後に服用します。
僕の場合は、ピロリ菌の除菌薬が3カプセルあったので、1回で5個の薬のカプセルを飲んでいました。
7割の成功率を誇る1回目の除菌ですが、結果は失敗。
望みを2回目の除菌薬に託します。
2回目の除菌の成功率は8割ほどとのこと。
1回目の薬は3種類の薬のうち1種類がピロリ菌の除菌するための薬でしたが、2回目の薬はピロリ菌を除菌するための薬が2種類に増えています。
この薬を朝夕2回忘れずに飲みました。また服用中は、アルコールの摂取は禁止なので、当然お酒も飲みませんでした。
この治療に失敗したらもう後が無い状況で、結果を聞く前は少しドキドキしました。
結果はピロリ菌陰性。つまり、除菌に成功したわけです!
十二指腸潰瘍の辛い経験があるため、あの痛みを再発するリスクが減ったと考えるだけで嬉しかったです。
薬の服用での除菌のため、特に身体に負担はかからず除菌できました。同じことを繰り返すようですが、除菌は手軽に行えるので、胃腸に不安がある方は怖がらずに病院に行くようにしてくださいね。
ピロリ菌を日々の食事で減少させる
僕がピロリ菌の除菌を成功させるうえで、薬以外でやったことを紹介します。
ピロリ菌の抑制に役立つ食品を探していたところ、ある食品に辿り着きました。
それが、明治のLG21というヨーグルトです。
「リスクと戦う乳酸菌」のキャッチフレーズで有名ですね!このリスクというのがピロリ菌にあたります。
胃粘膜にくっついたLG21は乳酸を生成します。ピロリ菌はこの乳酸に弱く、LG21を食べ続けることでピロリ菌の数が減ったという実験結果もあるそうです。
LG21を食べただけではピロリ菌の完全除菌はできないようですが、薬の除菌作用を高めることはできるそうです。
ピロリ菌の除菌を助けてくれるということなので、このLG21を朝夕2回食べることにしていました。
普通にLG21を買うと高いので、タニカ電器のヨーグルティアでLG21を増やして、常に冷蔵庫にいれておいていつでも食べられるようにしていました。このヨーグルティアのおかげで、ピロリ菌の除菌が終わった後でもヨーグルトを食べる習慣がついたので、将来の健康維持を考えても買って良かったと思います。
タニカ電器のヨーグルティアについては下記の記事で詳しく紹介しています。興味のある方は参考にしてみてください。
まとめ
ピロリ菌の検査・除菌について体験を元に紹介していきました。
ピロリ菌の検査も身体に負担がかからないし、除菌も薬を飲むだけなので比較的手軽にできます。
胃腸の調子が悪いと思ったら、ピロリ菌の存在を疑って病院に行くようにしましょう。
筆者の十二指腸潰瘍の体験は下記の記事にまとめています。併せて参考にしてみてください。